プレス技術に武蔵ワイヤードのレーザ加工技術が掲載されました

日本のプレス技術は、世界に類を見ないほど高度であると評されています。

破断面の少ない切断技術、微細穴の貫通など、レーザ加工技術の得意分野と思われたものも、さっさとプレスにとって代わられて、その高速生産性にびっくりしてしまうほど素晴らしいものがあります。

 紹介する技術は、今度こそはプレス屋さんに負けないぞと、レーザ屋が、金属箔、プラスティックフィルムなどへの連続穴あけに挑戦した技術です。本来レーザでの孔加工は、集光されたレーザ―ビーム(直径φ10μm~φ30μm)を直接材料に照射してビーム径と同じような径を貫通加工する技術が一般的です。(ビームローテータを使用した例もありますが)要するにレーザは、ビーム径と同等程度の孔加工を得意としています。

 しかし、今回は銅箔を含む金属箔t=数μmから20μmに穴径φ0.5mm~1mmのレーザにとっては、比較的大きな穴を開ける技術です。レーザで同様の加工をする場合は、光を一周させて切り抜く方法が一般的ですが、それでは加工速度が遅く、生産性で劣ります。

一方、狭ピッチで、多数穴の加工をプレスで実施するとなると、金型のメンテナンスの難しさ、加工反力による材料のひずみなど難しい課題が発生します。武蔵ワイヤードでは、1ショットで300か所の穴あけ加工を連続的に実施する技術を確立しました。

  今までも、プレスに負けない技術と胸を張っていたものを、いつの間にか解決しているプレス屋さんの記事を見ると、うなだれてしまうのです。今回だけは、どこかの、負けず嫌いのプレス屋さんが、この技術に挑戦してこないことを祈るばかりです。